KZからAZ09というBluetoothレシーバーが発売となった。当サイトで過去に紹介したTRN BT20S Proと競合する製品だ。結論から言うとAZ09のほうがおすすめだ。音質的には変わらないんだけど、AZ09の方が装着感やケースの出来が良い。しかも安い。ただしAZ09は0.75mm 2pinしか刺せないから手持ちのイヤホンの接続方法を確認して欲しい。


結論:AZ09がおすすめ。BT20S Proの不満点が解消されてる。
BT20S ProとAZ09では音質の差はない。音質の差はないんだけど私はAZ09をおすすめする。理由はBT20S Proで感じた不満がAZ09で解消される点と、AZ09の方が価格が圧倒的に安いからだ。
BT20S Proの不満点(AZ09で改善された)
- イヤーフックが柔らかいから安定する位置を探さないといけない
- ケースをジッパーで閉めるのが面倒
- ハウジングのためのスペースが無いから、ケースを無理やり閉めないといけない
- 充電用のUSB Type-Cの形状が特殊だから、付属のケーブルじゃないと充電できない
- ケースでかすぎ
AZ09では↑の不満点が大体解消されている。詳しくは後述するから読んでほしい。

スペック表で比較
BT20S ProとAZ09のスペックを比較する。
TRN BT20S Pro | KZ AZ09 | |
価格 | 7,000〜8,500円 | 2,800〜3,300円 |
コネクタ形状 | (別売りアダプタで変換) MMCX 0.75mm 2pin 0.78mm 2pin | 0.75mm 2pin |
チップセット | Qualcomm QCC3020 | RTL8753BFR |
連続再生時間(イヤホン単体) | 9時間 | 6時間 |
連続再生時間(ケース込) | 72時間 | 48〜60時間 ※ケースで8〜10回充電可能 |
充電時間(ケース) | 1.5時間 | 記載なし |
充電ポート | USB Type-C (※通常のType-C端子より長いため、 接続できない場合がある) | USB Type-C |
Bluetoothバージョン | 5.0 | 5.2 |
Bluetoothコーデック | SBC, AAC, apt-X | SBC, AAC |
AZ09が勝っている点
スペックで見るとAZ09が勝っている点が少なく見える。しかし私のおすすめはAZ09。スペックだけでは分からない。後述する。
AZ09が勝っている点
- 値段が3,000円程度(BT20S Proは8,000円程度)
- 充電ポートが一般的なType-C端子で充電できる(BT20S Proは特殊なType-C端子)
- Bluetoothバージョンが5.2(BT20S Proは5.0)
BT20S Proが勝っている点
BT20S Proはスペック的にはAZ09に勝っている。なんだけど、使用感で負けている。後述する。
BT20S Proが勝っている点
- コネクタを付け替えることができる(AZ09は0.75mm 2pinのみ)
- 連続再生時間(イヤホン単体)が9時間(AZ09は6時間)
- 連続再生時間(ケース)が72時間(AZ09は48〜60時間)
- apt-Xに対応している(AZ09は非対応)
AZ09 レビュー
AZ09の良い点・微妙な点は以下の通りだ。
AZ09の良いところ
- 音質は有線とほぼ変わらない
- 安い(3,000円)
- BT20S Proよりケースの出来がいい
- BT20S Proよりイヤーフックがちょうどいい硬さでアダプタがズレにくい
AZ09のイマイチなところ
- apt-X非対応(BT20S Proは対応)
- 操作音が大きい
- コネクタ形状が2pin 0.75mm固定
詳細は後述する。
AZ09の外観
↓普通の完全ワイヤレスイヤホンっぽいマットな樹脂(ABS)のケース。傷は最初からついてた。ケースはテカリもなくて安っぽくない質感。ケースは蓋と本体に磁石が入っているから、閉まりもスムーズだ。

↓開けるとこんな感じになっていて、イヤホンのハウジング収納できるスペースが空いている。


↓KZ ZAXを付けても問題なくスペースに収まる。

↓技適マークおよびPSEマークなし。日本国内での使用は電波法・電気用品安全法に抵触するおそれがある。

AZ09の操作方法

アダプタ本体の物理ボタンを押すことで様々な操作ができる。ただし、音量の上下はできない。
左 | 右 | |
1回押し | 音楽再生/停止(メディア再生時) 電話受話/切断(着信時) | ※左と同じ |
2回押し | 曲戻し | 曲進み |
3回押し | 低遅延モード/通常モード | ※左と同じ |
2秒長押し | Siri、Googleアシスタント起動 | ※左と同じ |
3秒長押し | 電源ON(左だけ) | 電源ON(右だけ) |
6秒長押し | 電源OFF(両耳) | ※左と同じ |
AZ09の良い点
主にBT20S Proとの比較の結果になるが、AZ09の良い点・微妙な点は以下の通り。
AZ09の良いところ
- 音質は有線とほぼ変わらない
- 安い(3,000円)
- BT20S Proよりケースの出来がいい
- BT20S Proよりイヤーフックがちょうどいい硬さでアダプタがズレにくい
1点目『音質は有線とほぼ変わらない』と2点目『安い(3,000円)』については言葉通り。
3点目『BT20S Proよりケースの出来がいい』と4点目『BT20S Proよりイヤーフックがちょうどいい硬さでアダプタがズレにくい』はBT20S Proとの比較の章で解説する。
総評すると、音楽を聴く性能はBT20S Proと変わらないけど、ハードウェアの作りとしてはAZ09の方が上。
AZ09の微妙な点
AZ09のイマイチなところ
- 無音時にホワイトノイズが聞こえる
- apt-X非対応(BT20S Proは対応)
- 操作音がでかい
- コネクタ形状が2pin 0.75mm固定
1点目『無音時にホワイトノイズが聞こえる』は、BT20S Proより気にならない程度のホワイトノイズだ。音楽を流しているときは全然気にならない。
2点目『apt-x非対応』は個人的には気にしてない。AACとapt-Xで体感的な違いが全然感じられないからだ。
3点目『操作音がでかい』については、1回押し(音楽再生/停止)以外の操作音がでかすぎ(1回押しの操作音は無音)。2回押し(曲進み/曲戻し)は頻繁に使うから、操作音がでかいのは気になる。特に静かな環境で音量低めで使用しているときは操作操作音のでかさが気になる。
4点目『コネクタ形状が2pin 0.75mm固定』は付け替えたいイヤホンが多い人は微妙。
↓みたいなMMCX to 2pin変換アダプタを買えば使えそうだけど結構高い(約6,000円)。

↓Aliexpressだと安い。配送遅いけど。

AZ09とBT20S Proの比較
AZ09とBT20S Proの比較【ケース】
↓BT20S Proはケースがレザー調でちょっと柔らかい質感なのに対して、AZ09はABSで硬い。かばんに雑にしまうなら硬い方がいい。

↓縦・横・厚さの全てでAZ09の方が一回り小さい。ケースがジッパーじゃないのもかなり楽。

↓BT20S Proのケースは充電端子がType-Cなんだけど、付属のケーブル(写真上)じゃないと刺さらない。BT20S Pro付属ケーブルはちょっと長い。

↓AZ09は一般的なType-Cケーブルで充電できる

AirPods Proと比較
↓ちなみにAirPods Proと比較すると二回り以上違う。


AZ09とBT20S Proの比較【アダプタ本体】
↓AZ09(左)はBT20S Pro(右)より一回り小さい。AZ09みたいにイヤーフックが透明な方がおしゃれ(個人的)。

↓AZ09は横向きにしてもダランとしないから、滅多にずれることはない。

↓BT20S Proは横向きにするとダランとする。BT20S Proは柔らかすぎて、早歩きでアダプタが揺れる。

まとめ
AZ09は装着感・ケースがBT20S Proより優れているのに3,000円程度で購入できるかなりコスパの高いBluetoothアダプタだった。Aliexpressだと配送期間は長くなるけど2,000円+送料で購入できるから、待てる人はそちらでもいいかもしれない。

まとめとして、AZ09の良い点・悪い点を再掲する。
AZ09の良いところ
- 音質は有線とほぼ変わらない
- 安い(3,000円)
- BT20S Proよりケースの出来がいい
- BT20S Proよりイヤーフックがちょうどいい硬さでアダプタがズレにくい
AZ09のイマイチなところ
- 無音時にホワイトノイズが聞こえる
- apt-X非対応(BT20S Proは対応)
- 操作音がでかい
- コネクタ形状が2pin 0.75mm固定
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