2020年からChromebook(Chrome OS)のシェアが10%を超えてMacOSを抜いたらしい。そんなChromebookの人気機種にLenovo IdeaPad Duetがあるが、ASUSから2021年3月17日に対抗機種が発売されたので、スペックを比較する。
結論:価格差が5,000円以内ならDetachable CM3
比較の結果、Detachable CM3とIdeaPad Duetの計算能力は大差なくて、付加価値の違いということになった。Detachable CM3はIdeaPad Duetと比べて以下の付加価値がある。
IdeaPad DuetにはないDetachable CM3の付加価値
- スタイラスペン付属
- イヤホンジャックあり
- MIL規格
- キーボードの角度(6度)がつけられる
個人的には↑の付加価値は全然要らないんだけど、あるに越したことはない。なので、2機種の価格差が5,000円以内だったらDetachable CM3を買う、という結論になった。
以下で詳細な比較を行う。
参考:iPadとChromebookの比較
IdeaPad Duetについては、iPadとの比較をしている。iPadを比較対象にしている人は参考にしてほしい。
スペック比較
両者のスペックは似ている
まずは表でスペックの比較をする。計算能力で見るとあまり変わらない。
Lenovo IdeaPad Duet | ASUS Detachable CM3 | |
---|---|---|
価格 (2021/02/07) | 通常 :31,800円 クーポン:28,800円 | 通常 :50,800円 セール:32,800円 |
自動更新の有効期限 | 2028年6月 | 2028年6月 |
画面サイズ | 10.1 | 10.5 |
画面解像度 | FHD+(1920 x 1200) | FHD+(1920 x 1200) |
画面アスペクト比 | 16:10 | 16:10 |
画面の種類 | IPS、光沢 | ?、光沢 |
タッチ操作 | ○ | ○ |
CPU | Helio P60T | MediaTek MT8183 |
メモリー | 4GB(LPDDR4) | 4GB(LPDDR4) |
ストレージ | eMMC 64GB(Amazon版) eMMC 128GB | eMMC 128GB |
横幅 x 奥行き x 厚さ (タブレット本体のみ) | 239.8 x 159.8 x 7.35mm | 255.44×167.2×7.9mm |
横幅 x 奥行き x 厚さ (キーボード装着時) | 244.9×169.3×18.2mm | 255.44×167.2×16.9mm |
重量 (タブレット本体のみ) | 450g | 506g |
重量 (キーボード装着時) | 920g | 915g |
バッテリー駆動時間 | 10時間 | 12.3時間 |
最大消費電力 | 10W | 45W |
キーボード | 日本語配列 | 日本語配列 ※6度傾く |
有線LAN | - | - |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | v4.2 | v4.2 |
USB Type-C | 1 | 1 |
USB Type-A | 0 | 0 |
イヤホンジャック | ー ※変換アダプタが付属 | ○ |
メモリーカード | ー | ー |
ディスプレイ出力 | Type-C | Type-C |
Webカメラ | HD(720p) | HD(720p) |
その他機能 | ・タブレットになる | ・タブレットになる ・スタイラスペン付属 ・MIL規格準拠 |
CPU:大差なし
わかりやすくベンチマーク比較する。Helio P60を搭載したUMIDIGI BISONと、MT8183を搭載したFire HD 10(2019)のスコアで比較する。
Helio P60は15万点、MT8183も15万点なので、CPUスペック的には大差なし。
ディスプレイ:サイズの違い以外は大差なし
サイズはIdeaPad Duetが10.1インチ、Detachable CM3は10.5インチだ。当然ながらDetachable CM3の方が大きい。実寸だと横0.8cm、縦0.5cmくらいの差異になる。
ASUS製品は大体そうなんだけど液晶パネルの駆動方式が「TFT」になっているから、IPS液晶なのかTN液晶なのか分かりにくい。各所のレビューを見ると、Detachable CM3は視野角が広いようだからおそらくIPS液晶なんだろう。ということでIdeaPad DuetとDetachable CM3の液晶の差はサイズのみということになる。
バッテリー:Detachable CM3の稼働時間が有利
バッテリー持ちはDetachable CM3の方が2.3時間長い。最大消費電力では、IdeaPad Duetが10Wだから低速の充電器でも問題なく充電できるメリットはある。
キーボード:Detachable CM3は6度傾く
Detachable CM3のキーボードは6度傾くから、IdeaPad Duetよりタイピングしやすそう。IdeaPad Duetのキーボードのように柔らかいと撓むかもしれないが、その場合はフラットな状態でも使えばいい。
GIGAスクール向け機能:Detachable CM3が有利
イヤホンジャック
Detachable CM3にはイヤホンジャックが付いている。文科省の学校におけるICT環境の整備・運用についてに標準仕様書があり、ChromeOS端末の要件を見るとイヤホンジャックが必要になっているから、Detachable CM3はGIGAスクール向けなんだと思う。実際に法人販売もあうようだ。
Bluetoothイヤホンもかなり普及しているし、正直イヤホンジャックはなくても困らないが、あるに越したことはない。
スタイラスペン
Detachable CM3は本体に収納可能なUSIスタイラスペンが付属している。個人的には要らないが、学校でのタッチ入力などで有用なんだろう。一般消費者がペンを使いたい用途なら対応アプリや実績の多いiPad + Apple Pencilを買うだろうから、スタイラスペンは無しにしてオプション扱いで良かった。
MIL規格準拠
Detachable CM3はMIL規格に準拠している。ChromebookにはMIL規格に準拠した端末が多い。小学校等での子どものハードな利用に耐えるために耐久性を高くする必要がある。2 in 1タイプの端末は脆そうなイメージがあるけど、それでもMIL規格準拠になっているのはすごいと思う。
IdeaPad DuetはMIL規格準拠ではない。
まとめ:Detachable CM3の付加価値にいくら払うか
上記のスペック比較で見た通り、Detachable CM3とIdeaPad Duetの計算能力としての差異はあまり無くて、付加価値として以下の点で勝っている。
IdeaPad DuetにはないDetachable CM3の付加価値
- スタイラスペン付属
- イヤホンジャックあり
- MIL規格
- キーボードの角度(6度)がつけられる
これらの付加価値にいくら払えるのかがDetachable CM3とIdeaPad Duetのどちらを選択するか決める鍵になるかと思う。個人的には5,000円以内の価格差だったらDetachable CM3を選ぶ。
コメント