AnkerからSoundCore Life P3(以下、Life P3)が発売になった。9,000円でアクティブノイズキャンセル(以下、ANC)の完全ワイヤレスイヤホンだ。妻が欲しいというのもあって購入したからレビューする。
手元には1世代前のAnker SoundCore Life P2(以下、Life P2)と、定番のApple AirPods Pro(以下、AirPods Pro)があるから比較対象とする。
結論:初めてのANCイヤホンならおすすめ。音質はそれなり。
Life P3は初めての完全ワイヤレスイヤホンだったり、ANCイヤホンなら十分におすすめできる。音質はかなりドンシャリで好みが分かれそう。
- Life P3の良い点
- 音の傾向はドンシャリ、イコライザで自分好みに調整できる
- ロック、EDMに向いている
- ノイズキャンセリングはAirPods Proと同等
- 外音取り込みは多少不自然さはあるが実用上問題なし
- アプリで設定できる項目が多い
- 9,000円で買える
- イコライザで弱くしても低音が強すぎ
【比較】Life P3/P2、AirPods Proのスペック
Life P3 | Life P2 | AirPods Pro | |
---|---|---|---|
再生時間 (イヤホン単体) | 7時間 | 7時間 | 4.5時間 |
再生時間 (ケース込) | 35時間 | 40時間 | 24時間 |
充電ポート形状 | USB Type-C | USB Type-C | Lightning |
無線充電 | ○ | × | ○ |
防水・防塵 | IPX5 | IPX7 | IPX4 |
Bluetooth バージョン | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
Bluetooth コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC/aptX | SBC/AAC |
外音取り込み | ○ | × | ○ |
ノイズキャンセル | ○ | × | ○ |
アプリ対応 | ○ | × | ○(iOSのみ) |
価格 | 8,990円 | 4,999円 | 29,036円 |
Life P3はLife P2の後継機。値段は上がってるけど。
Life P2は2019年11月発売だ。Life P3はP2発売以降の約2年間に定番となった機能(無線充電、外音取り込み機能、ノイズキャンセル、アプリ対応)を取り込んだ製品となった。
ただし、価格もしっかり上がってる。
1万円以下のSoundCore Life A2 NCにノイズキャンセリング・外音取り込みは任せて、Life P3は5000円くらいで音質だけ向上させたほうが差別化出来たんじゃないかと思う。
AirPods ProはLife P3の3倍以上の価格
AirPods ProとLife P3を比べるとスペックとしてはLife P3の方が上。なのにAirPods Proは値段が3倍以上高い。
ただし、AirPods ProはiPhone・iPad・MacなどのAppleデバイスとの連携が非常に使いやすい点など、スペック表に現れない箇所で優れているから、3倍以上の値段が妥当かどうかの判断はスペックだけでは判断しにくい。
【比較】Life P3/P2、AirPods Proの外観
↓ 左から、Life P2、Life P3、AirPods Proだ。P3はP2の2/3程度のサイズで、AirPods Proより5mmくらい厚みがある。
↓ Life P2(左)とLife P3(真ん中)の本体のサイズはほぼ同じ。AirPods Pro(右)はちょっと短い。
↓ Life P2(左)は物理ボタンだが、Life P3(右)はタッチ式になっている。物理の方が押し間違えがないから好き。
【比較】Life P3/P2、AirPods Proの音質
音質は好みや慣れ、聴く音楽との相性で評価が変わる。前提として、私の視聴環境と比較対象の楽曲を書いておく。
私の普段の視聴環境
- 外出時に使っているイヤホンはAirPods Pro
- 自宅でしっかり音楽を聴きたいときに使うのはBT20S Pro + KZ ZAX
- スマホ(iPhone、Redmi Note 9S)で音楽を聴く
比較に使った楽曲
- NiziU – Make you happy
- Official髭男dism – I LOVE…
- 松任谷由実 – Hello,my friend
- YOASOBI – 夜に駆ける
- ASIAN KUNG-FU GENERATION – 転がる岩、君に朝が降る
- Cash Cash – Overtime
Life P3の音はAirPods Proに比べるとドンシャリ
Ankerのイヤホンは基本的にドンシャリ。Life P3も例に漏れずドンシャリで、特にドンが強すぎる。なので、Soundcoreアプリからイコライザ設定で『ベースリデューサー』を選択した。
それでも音数が少ないと低音が悪目立ちする。ロックやEDMみたいな音数が多い曲は相性が良い。ロックやEDMを聴くならAirPods Proよりおすすめ。
私の場合、フラットな音質のAirPods Proを使う時間が長いからそう感じるのかもしれないが、KZ ZAXと比較してもLife P3は低音がかなり強く、ボワついている。
Life P2から確実に進化してる
Life P2と聴き比べると確実に良くなってる。Life P2は全体的に曇ったような音に聴こえて、Life P3はクリアになっている。
Life P2ユーザは音質を目当てに買い替えるのはあり。
【比較】Life P3、AirPods Proのノイズキャンセリング・外音取り込み
ノイズキャンセリングはAirPods Proと同等
市街地や電車内でLife P3を使用したが、ノイズキャンセリングの強さはAirPods Proとほぼ同等。音楽をかけないで真剣に聴き比べるとAirPods Proの方が強いとは思うが、実際の利用シーンでは音楽・音声が再生されているから、ほぼ同等と言っても過言ではない。
外音取り込みはAirPods Proに劣るけど実用的なレベル
AirPods Proの外音取り込みはまじできれいで、イヤホンを付けてないときと同じような聞こえ方がする。Life P3の外音取り込みは、ちょっと機械音のように聞こえるし、全体的にホワイトノイズが聞こえる。
ただし会話できないレベルではなくて、レジでのちょっとした会話くらいなら全然問題ない。十分実用的。
Life P3のアプリで設定できる内容
イコライザ
↓ イコライザはプリセットから選ぶこともできるし、プリセットをカスタムして自分好みにもできる。
ANC(ノイズキャンセリング)
↓ ノイズキャンセリングは『交通機関』『屋内』『屋外』から選べる。『交通機関』が一番よく効きそうだった。
タップ/長押し時の動作
↓ シングル/ダブル/2秒長押しの動作を変えることができる。シングルタップは誤操作防止としてオンオフを選べるようだ。
シングル/ダブル/2秒長押しの動作は以下から選択できる。
- 音量小
- 音量大
- 次へ
- 戻る
- 再生 / 一時停止
↓ 長押しだけはANC、外音取り込み、標準モード切替を割り当てられる。
デバイスを探す
↓ Life P3本体から音を出して探すことができる。小さめな高周波の音が出るけど、これで見つけられるかは微妙。
↓ 実際にやってみた。
まとめ
Anker Soundcore Life P3はANC・外音取り込み・アプリ対応と多機能な割に9,000円とそこまで高くないし音質も悪くない。
1万円以下のANC完全ワイヤレスイヤホンは群雄割拠だから、Life P3を買うのはAmazonセールで8000円を切ったタイミングがおすすめ。
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